久慈市産アカマツ
久慈地域のアカマツ
岩手県の木でもある「アカマツ」。久慈地域の民有林を樹種別に見ると、アカマツが3割を占めるほど豊富にあります。日本各地のアカマツは、近年、松くい虫被害によって、 壊滅的な被害を受けており、岩手県でも中央部まで被害が達しています。しかし、 当社の位置する久慈市は被害が及んでおらず、アカマツ林が豊富で、会社を囲む山々にもアカマツが育っています。周辺の山に育つ「裏山の木」として、アカマツを徹底的に活かすことを使命に掲げ ています。
久慈地域のアカマツは目が詰んで密度が高い物が多く、おだやかで優しい色合いをしています。油脂分を多く含むため、磨くと優雅な光沢を出し、年月を経るとその色合いは味わい深い琥珀色に変化していき、魅力を増していきます。
アカマツの特徴
ヤニ
アカマツはヤニを含み、ヤニツボと呼ばれる個所からヤニが流れ出てくることもあります。当社では蒸煮処理を行なって、ヤニを固化させ、ヤニが表面に滲出することを抑制 しています。
青変
アカマツは春から夏にかけて伐採すると、材が青や黒に変色してしまうことがあり、伐採が冬期に集中します。当社ではりんご箱の製材のため、年中アカマツを仕入れて製材していますが、夏場は変色が起こりやすいことと、丸太伐採量が減って仕入れづらくなるため、冬期に仕入れた材を乾燥させています。また、変色したものは化粧性が下がるため、化粧性の高いものについては、冬期に人工的に乾燥させて在庫しています。
変形
木材は乾燥していくと縮んで変形してい きます。アカマツは繊維が樹軸に対して斜めに走るようならせん木理をしていて、変形の際にねじれるような変形が多く見られます。このような変形を防ぐため、あらかじめ人工的に乾燥させて変形させた後、挽き直しを行って変形を抑制しています。